現地調査
・立命館アジア太平洋大学・自主研究グループ「アカ・キャン」 
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part 3    2005.6.4  更新

前回の4月とは別の新たなメンバー9名を加えて、6月3日実施した。
2日には、諫早市役所干拓推進室で説明、3日は北部排水門で長崎県諫早湾干拓室の冨永課長補佐に現地を案内してもらった。
排水門の外側の海岸には、アサリを掘っている漁師さんたちがいた。
「稚貝を撒いて育てているが、赤潮が出たら全滅する。」
「卸値でキロ380円位」(注:市販価格の半額でしょうか)

その後、前回と同じく佐賀県太良町大浦、竹崎の漁師さんと意見交換した。
「農水省は漁民の味方になっとらん。自分の都合のよかデータばっかり出して、俺達の声は全然聞かん。」
「海のことは、俺達が体で知っとる。」「干拓工事の後、潮流の遅うなったとは、漁師ならみんな知っとる。」

   

   

   


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part 2    2005.4.26 更新

昨年に引き続き、今年入学した一回生を主体に13名が参加して、4月23日自主研究を実施した。
今年の目玉は、佐賀県大浦の漁民の方との交流である。
大鋸造船所の大鋸豊久さんに紹介していただいた4名の方と、竹崎公民館で意見の交換をした。
彼らは「干拓工事のあと、最初は小長井でアサリが獲れんごとなった。竹崎のもんは、俺達には関係なか、と思うとった。ばってん、今は竹崎も獲れん。俺達の仲間は、次々に陸に上がっていく。自殺したもんもおる。
俺達はジワジワ真綿で首ば絞められようとです。」

学生「私達に、何か出来ることはありますか。」
漁師「全国の人に、漁民の状況ば知らせてくれ。」「こがんして、聞きに来てくれるだけでん、嬉しか。」「農水省に入って、漁師のための政策ばしてくれ。」

    

    

今回の自主研究に漁民の方との折衝にお世話をしていただいた、大鋸豊久さんからメッセージをいただきました。彼は、地元、大浦で大鋸造船所を経営し、親の代から漁師達の漁船を作って来ました。今、後継ぎの青年漁師の数もいなくなり、新しく船を作る人も少なくなりました。

::::::::::::::大鋸さんからのメッセージ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

Sent: Wednesday, April 27, 2005 1:34 PM
Subject: 4.23自主研究のお礼

当日、自分はダブルヘッダーの次の学生さん達・福岡 法科大学院(アドボカシー大学院生)・・・司法試験
を目指している学生さん達でした。・・・の遊漁船での道案内でPM3:00になっておりましたので、電話がか
かり中途で退席しましたが、最後まで居れずに残念でした。申し訳ありません。 夕方から、同じメンバーで
の話し合い・漁業者の生の声を聞く・・・という形で会合がありました。色々な話の中でアドボカシー・・・人権
擁護・民主主義を守る---という事のようですけど、その事に関わっていくという目的での弁護士を目指すと
いう若者達(弁護士の卵)の話を聞いて大変嬉しく思いました。

 水俣病問題にしても、私達の諫早干拓・有明海異変の問題にしても、虐げられた人々を法的な闘いで一
緒に闘ってくれるボランティアの弁護団の先生達には本当に感謝の気持ちで一杯であります。このような人
たちが居なければどうなっていただろう・・と思うと ぞっとする思いと有難いという気持ちと両方の気持ちが
湧いてきます。これが日本の良心・・なのだと思います。

 国民を踏みつけて なぎ倒して行く勢力と、そしてまた弱者を救ってくれる人達、・・ひどい日本の政治と行政
・世の有りようですが、暗闇の中の希望の光・・であろうと存じます。・・・現役の弁護士さんたちに続く卵の青
年達に接して大変頼もしく嬉しく感じた次第でありました。
大分の学生さん達にも福岡の卵の方達にも若い力で日本を良くして欲しいと願うものです。

 メールありがとうございました。それでは また、 失礼します。 大鋸豊久

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立命館アジア太平洋大学学生の現地調査

part 1  2004.5.5 更新

大分県別府市にある立命館アジア太平洋大学の学生16名が諫早の現地を訪ねた。
環境破壊の進む干拓地。干潟の残る堤防の外。
これからの未来を担う若い青年達は何を感じ、何を見たのか。
彼らへの贈り物として、大人は何を残そうとしているのか。


  

  

  

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