漁民の方のお話
 
      ノリ漁業者の方は、ちょうどノリ支柱撤去作業で多忙のためか、一人もいらっしゃ
    いませんでしたが、長崎県内でクルマエビやクツゾコを捕る漁船漁業者の方が6名い
    らしてくれました。そのうちのお一人が、海底の泥を参加者に見せながら、壇上で
    語った言葉が胸に刺さりました。以下、ご紹介します。


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 私たち漁民に言わせれば、もう、有明海全域が死の海に近づいている感じです。まさに。もう、毎日仕事に出ても、商売にならん、なーんも捕れん、明日どげんしようか・・・って。そういう日々を送っております。

 また、その声無き有明海自体が・・・、ここに持ってまいりましたのは、表面上はきれいなんですけども、底のほうはヘドロ化して傷んでおります。これは、海岸から100メートルくらいから取ってきた海底の泥です。・・・臭いもするし、これがもう一歩進んだ場合は、あとは二酸化炭素しか生まないような、そういうで泥質になっております。
 これがこのまま進んだ場合は、有明海全域、漁民の生活はほぼ全滅・・・、出来ないんではないか、という思いがしています。で、もう今は諫早湾だけでなく、有明海全域に広がっております。こういう状態が。


 
わたしたち漁船漁業のほとんどの人たちは、もうどうにもなるもんじゃない、という考えで、諦め、が強いですね。それをなんとか元の海に戻せる可能性を探すために、われわれ漁民自身が、この運動にもっともっと参加すべきであると思いますけども、今はもう、ほとんどの人たちが、諦め、だと思います。

 
これからどういう運動をしていったらいいのか、どういうふうに自分たちが行動をとったらいいのか、漁民自身が、今は・・・わかんないですよね・・・。今まで、この三年間ぐらい、ずうっと反対運動もやってきたし、いろいろデモもやったし、いろいろしてきましたけども、農林省から一言の回答らしきものも受けてないんで、それをなんとか・・・、突破口にできるくらいの、回答もしくは対応を農林省からちょっとでも、もらいたいという考えで、ここに今日、立たせてもらいました。これから、また、いろいろありますけども、私たち漁民も一生懸命がんばっていきますので、皆様がたの応援をよろしくお願いします。本日はどうもありがとうございました。

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(文・テープ起こし)「自然の権利」基金事務局 余門光子



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