準備書に対する意見


1.準備書(概要版)の p.42
(2)各開門ケースの予測結果と現況の比較にある陸域の冠水面積の図と併せて、下記の図を追加、挿入する。
準備書(素案)からの変更点のp.29 にある「開門期間中の調整池の変化(イメージ図)」

理由:調整池への海水の流入と水位の変化による干潟の形成と底生生物の進入、ズグロカモメ等の生息域の拡大を促すイメージを図によって解りやすく表現している。

2.準備書(概要版)の p.45
(3)開門による調整池の環境変化が生物、生態系に与える改善効果
  の囲み記事中
[海域・湖沼・河口に生息し、魚類を餌とする鳥類(カンムリカイツブリ、ウミアイサ、ミサゴ、コアジサシ)]
「調整池の水位変化によって、調整池内のおおよそEL(‐)1.5m〜EL(+)2mの範囲(約850ha)においては、干出と冠水を繰返す。」を

「・・・干出と冠水を繰返し、干潟が出来る。」とする。

理由:調整池に海水が入り干出と冠水を繰り返すことは干潟が出来ることであり、その結果生物と生態系が回復することは開門の改善効果の重要な位置を占める。

 以上

諫早湾干拓事業の潮受け堤防の排水門の
開門調査に係る環境影響評価準備書

2011年6月の素案に対する各界からの意見の提出を受けて、農水省は同年10月準備書を作成、
公表し併せてパブリックコメントを求めた。

私は下記により意見を提出した 2011.12.10 更新


準備書(素案)に対する意見

諫早湾開門調査・アセス準備書(素案)に意見を提出しました。 (2011.07.13更新


       

  調整池での影響と予測の記述について

 素案の概要版 p.34

  U 環境影響の予測・評価・環境保全措置

      2.生物・生態系

    (2)各開門ケースの予測結果と現況との比較 [その2] 


 
の調整池の欄には海水動物が記載されていない。

 海水が調整池に入った時の海水動物の予測が見当たらない。

いずれのケースでも、ムツゴロウ、シオマネキその他の生物が海水あるいは干潟に生息することを予測し、記載してください。

環境影響評価というのは改善効果も含めて評価し、最善の開門の方法を選定するものです。 

調整池での干潟の形成と、そこに生物が生息するという予測を追加することで、より効果的なデータを収集できる開門の方法が選定出来るのではないでしょうか。

 

 今回の素案でも、下記の記載により調整池に海水が入ることにより、沿岸に潟 土が堆積し、干潟が形成されることを予測出来ます。

 

U 環境影響の予測・評価・環境保全措置

1.水象、水質、底質、地形・地質

(4)各開門ケースの予測結果と現況との比較

D地形・地質

ケース1: ・・・「一方、堆積は諫早湾北部沿岸、潮受堤防中央前面付近及び諫早湾湾口部で顕著である。」  p.29

2.生物・生態系

(2)各開門ケースの予測結果と現況との比較 

○開門調査による調整池の水位変動によって、現況の干陸地約700haのうち、ケース1の場合にはほぼすべてが冠水し・・・・。  P.32

       以上

   
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以下に私が提案した意見を述べます。

農水省はこの6月、諫早湾開門調査に係る環境影響評価準備書(素案)を公表した。
http://www.maff.go.jp/kyusyu/seibibu/isahaya/assess03.html

併せて、国民からの意見(パブリックコメント)を募集している。
https://www.contact.maff.go.jp/kyusyu/form/baf6.html

私はこのアセスの中から調整池の干潟にテーマを絞り、記載されていない調整池の水質の改善と干潟の回復を予測するように求めた。

その他の機関、団体、個人からも意見が出されている。     

 佐賀大学有明海研究プロジェクト